子供との会話が増える!リビング階段のある住まいを成功させる秘訣
思春期の子供とのコミュニケーションを増やしたいという方におすすめしたいのが、リビングに2階への階段を設ける間取り。家づくりで「家族のつながりを重視したい」という方に人気です。しかし、「冷暖房はちゃんと効く?」「落ち着かないのでは?」などの心配も。今回は、リビング階段がある住まいを成功させるための秘訣をご紹介します。
リビング階段のある住まいの魅力
普通の家で多いのは、「玄関から入ってすぐの廊下に、2階へむかう階段がある」という間取り。そうではなくリビングに階段を設けると、玄関から必ずリビングを通って2階へむかうことになります。この間取りの魅力は、家族のコミュニケーションが増えること、そして見た目や空間の有効活用といった点にもあります。
子供と自然と顔を合わせる
小さいうちは家族で過ごす時間が多くても、思春期になる頃には顔を合わせることも少なくなるもの。外出時や帰宅時に、必ずリビングを通るような間取りにすれば、子供の体調や心理的な変化にも気づきやすくなります。自然と親子の会話も増えるのではないでしょうか。リビング階段を採用すると「家族と顔を合わせずに自室にこもってしまう」「友人を勝手に連れ込んでしまう」といった心配が少ないという声もよく聞かれます。
1階と2階がつながる
2階建ての住まいでは、1階と2階が完全に分断されがち。リビング階段をとおして1階と2階をゆるやかにつなげると、家族の気配を感じたり声をかけやすくなったりします。「ごはんができたよ」と声をかけるときに、わざわざ2階まで行かなくてすむことも。
リビングが開放的に見える
見た目の魅力として、リビングと階段を分けるよりも、広く見えるということが挙げられま
す。土地が狭いなど、LDKがコンパクトになってしまうケースにはおすすめです。吹き抜け
と組み合わせると、さらに開放的なリビングに。デザイン性の高い階段を選べば、リビング
をぐっとおしゃれにしてくれます。
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階段下を有効活用できる
廊下に階段があると、階段下の利用方法はトイレか収納スペースくらいに限られるでしょう。リビング階段なら、収納はもちろんのこと、デスクを設けてワークスペースなどにも使えます。子供が宿題をしたり、大人の趣味や作業場として有効活用できます。階段下の天井の低さを活かして、秘密基地のようなキッズスペースにされるご家庭もあります。
リビング階段の種類
リビング階段と一口にいっても、形やデザインはさまざま。デザイン性の高いタイプや、階段下を活用しやすいタイプなど、今回は3種類に分けてご紹介します。
1.圧迫感の少ないスケルトン階段
リビングをスタイリッシュに見せてくれるのが、こちらのスケルトン階段。「蹴込み板(段差の垂直部分)や手すり壁がなく、向こう側が見えるタイプ」の階段です。圧迫感が少なく光を遮らないので、リビングの真ん中にあっても明るく開放的になります。デメリットは、価格が高めなこと。また、すきまから乳幼児が落下しないよう気をつけなければいけません。
2.箱型階段+アイアン手すり
箱型階段のコストパフォーマンスと、スケルトン階段のデザインの良いところ取りをしたのが、「箱型階段+アイアン手すり」の組み合わせ。横の壁をなくして細めの手すりにすると、視界が抜けてリビングが広々と感じられます。
もうひとつのメリットは、階段下のデッドスペースが収納やデスクとして利用しやすいこと。スケルトン階段に比べると、コストも安く抑えやすいです。
リビング階段を成功させる5つの秘訣
リビング階段のある住まいを成功させるためには、デメリットをしっかり理解して対策することが大切です。
1.冷暖房効率
リビング階段で1階と2階がつながると、部屋を温めたり冷やしたりするのに時間がかかります。特に「温かい空気は上に、冷たい空気は下にいく」という性質があるので、冬は1階に冷たい空気がおりてきがち。
しかし最近は、昔ほど「リビング階段の寒さ」を気にしなくてもよくなってきています。なぜなら、昔の家に比べて家の断熱性気密性が向上しているから。ジェイホームでは、天井に取り付けたシーリングファンで空気を循環させています。昔のように階段や廊下がヒヤッとしにくく、家全体の「冬は暖かく夏は涼しく」を実現しています。
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2.ニオイの対策
リビング階段を設けると、どうしても料理などのニオイが2階に伝わりやすくなります。対策としては、キッチンの換気扇をパワフルなものにするのが効果的。最近の住まいは、家全体・キッチンの換気能力が上がっているので、「ニオイが伝わるからリビング階段 を後悔しているという声はあまり 聞きません。
3.生活音の対策
「リビングのテレビの音が2階に伝わる」「2階の話し声がリビングに届きやすくなる」などの悩みも考えられます。音については「うるさくて嫌だ」と思うか、「家族の気配がわかっていい」と思うか、家族の考え方やライフスタイル次第です。家族の生活時間がバラバラな家庭や、二世帯同居などプライバシーを大事にしたいご家庭には、リビング階段は向いていないかもしれません。また、「寝室は階段から遠いところにする」など間取りの配慮で、音を気になりにくくすることも可能です。
4.安全性のチェック
乳幼児のいるご家庭では、「落下の危険はないか?」「子供が勝手に2階に上がってしまわないか?」といったことも考えましょう。特にスケルトン階段は、すきまからの落下に注意。段差を低めにすれば隙間も小さく落ちにくくなりますが、足が入り込む危険もあります。また、下が見えるので、赤ちゃんを抱っこして降りるのがこわいという方もいらっしゃいます。壁のある階段なら、つっぱりタイプのベビーゲートも使用できることが多いです。
5.階段下の活用方法
せっかくリビングに階段を設けるなら、階段下のデッドスペースもうまく活用したいですよね。例えば、デスクを設けてワークスペースに。低い天井を活かして、キッズスペースに。本棚や飾り棚などを造り付けて、収納・飾るスペースとして利用する方も多いです。家族と担当者で相談して、素敵な使い方をしてみてください。
まとめ
リビング階段を取り入れると、家族で共有する時間が多くなります。子供が大きくなってからプライベートな時間はどうするのか、といった将来のことまでしっかり考えて取り入れていただきたいと思います。
理想のマイホームのかたちは、家族によってさまざま。自分たちの好みやライフスタイルにはどんな家が合うのか、わからない方はぜひご相談ください。家族にぴったりのマイホームをいっしょに考えていきましょう。